Authentisch Weizen Mk.1

Authentisch Weizen / UBL-010
Bottling date : 2017/08/31
Style : Hefeweizen / Method : Partial Mashing / Hop : Hallertau Mittelfruh (Bittering,Aroma) / IBU : 20 / Yeast : WPL-300(White Labs)

Momo Weizen / UBL-011
Nashi Weizen / UBL-012
Bottling date : 2017/08/31
Style : Wheat based fruits Beer / Method : Partial Mashing / Hop : Hallertau Mittelfruh (Bittering,Aroma) / IBU : 14 / Yeast : WPL-300(White Labs)



キット缶を用いたビールの醸造遍歴も前回のブラウンエールシリーズを経て3回となり、そろそろ次のステージであるマッシングに取り組んで本物のビールにチャレンジしたく成ってきた。

スタイルは二ヶ月前にキット缶でチャレンジしたヴァイツェンとすることにした。その時醸造したUBL-002 Prototyp Weizenの仕上がりは、どうにも酸味と苦味が強く、微妙なものだったが、それがマッシングという工程を経るとどう変わるのだろうか。

さらに今回は酵母についてもアプローチをかける。前回使用した酵母はFermentisのWB-06というヴァイツェン用ドライイーストだったが、この酵母を使った場合、酸味が強く出ると他の醸造家達も報告しているようである。なので思い切ってプロ仕様の液体酵母を導入することとした。

以下製作記


2017/08/18 酵母培養

鍋シリーズを購入

ヨドバシ・ドット・コムで大小2つの鍋とちゃんとしたザルを購入した。小さい鍋がマッシング用、大きい鍋が煮込み用である。
価格は大きい鍋でも2500円程度だが何とかなるだろう。IH対応だし。


WPL-300

イーストとしてWhite Labs社のWLP300をアドバンストブルーイングから購入した。イーストの分類としてはバイエルンヴァイツェンであり、シュナイダーとかエルディンガーとかヴァイエンシュテファンとかのへーフェヴァイツェンに使われているような酵母である。要するにプロ仕様であり、これを使ってまともな味にならなかったらそれは僕の仕込みが悪いということである。

酵母到着後、酵母の生産日時を確認すると、2017年の2月20日ということらしく、すでに6ヶ月が経過していた。
酵母の残存数を計算するソフトウェアにこの数字を入力した所、なんとすべての酵母が死滅している可能性があるほど古いらしい。かなしい。

悲しんでも酵母は増えないので、積極的に酵母を培養するアプローチを取る。
酵母培養についてはビアトレ様のWebサイトを参考にさせていただいた。


イーストの餌となるドライモルトエキス

酵母の培養方法としては、要するにミニビールを作ればいいらしい。酵母の栄養としてウォートを作り、酵母をそこに投入し、増殖させる。なのでビールの素であるドライモルトエキスをベースにまずはウォートを造る。


DMEを水に溶かして煮込む

ビアトレ様の情報を元に、60gのドライモルトエキスを450mlの水に溶かし、15分間煮沸する。
ドライモルトエキスを溶いたお湯は死ぬほどベタつくので注意が必要だった。


瓶は水にジャブ漬け

煮沸が終わったら消毒済みの瓶に移し、イーストが投入可能な温度になるまで冷却する。


リキッドイーストを開封する

開封時はハサミを用いたが、この際、イーストの入っていた袋とハサミ両方をアルコールで殺菌しておいた。



イーストをウォートに加えたら充分に振り混ぜ、安置する。これでイーストが増殖してくれれば良いのだが…



2017/08/19 仕込み1日目



翌日、しっかり酵母は発酵し、ウォート表面は泡で包まれていた。良かったよかった。
発酵を促すために再び強く振り混ぜて放置しておいた。こだわる醸造家はマグネチックスターラーを用いて常に撹拌を継続させるそうな。ア理工にマグネチックスターラー自作の記事があったので、今後リキッドイーストを使いまくるように成ったら自作してみるか。



さて、ついにマッシングの時である。使用するのはアドバンストブルーイング社のキットD02-P10。
ペールモルトとウィートモルトが1:1の割合で混合されている。合計800gで仕込み量としては10Lになる。



鍋に2Lの湯をはり、そこにモルト全量を加え、コンロで昇温する。



マッシングとはモルトの糖化の工程のことを指す。モルトに含まれるデンプンが、同じくモルトに含まれる消化酵素の働きによって糖に変わっていく。この時、消化酵素が活性化する温度が66~70度なので、その温度域を維持すれば、甘い麦ジュースが出来上がるというわけである。

マッシングに要する時間は90分だが、この間温度域を66~70に維持するのは非常に難しく、っていうか全然できなかった。
大学院でも熱流動実験を長くやっていたが、なんで熱に関わる現象ってこうも再現性がないのか…同じ時間だけ同じ火力で入熱したのに温度の上昇量が毎回違う。比熱一定じゃないんかい!?そんなに物性値の温度依存性がシビアなの?

ということでやや多めにマッシング時間を見て、しっかりと味見をした上で甘くなっていることを確認した。
香りは以前のキット缶で嗅いだみたらし団子のあれである。甘く香ばしい香り。過去の例と同じ物が違うアプローチで得られていることでやや安心感を得た。



マッシングが完了した後は糖化を終わらせるためのマッシュアウト。77度まで温度を持っていって蓋をして10分放置。
昇温により粘性係数を上げて、糖分が麦芽殻から離脱するのを促進する狙いがあるとのこと。



麦汁をザルにあけて麦汁を大鍋で回収する。



ザルで回収した麦芽殻を再び小鍋にうつして、湯を張り再びマッシュアウト温度まで持っていく。この工程がスパージング。
要するに麦芽殻に残った麦汁をもう一回抽出して収率を上げる作業。



スパージングで得られた二番絞り麦汁を大鍋に移し、麦汁の回収作業が完了した。作業場所をちゃんとしたキッチンに移し、煮込み工程を開始する。



煮込み工程ではドライモルトエキスとホップを加える。
麦汁の半量をモルトエキスで補うパーシャルマッシング工法である。



ドライモルトエキスを麦汁に加え、水を鍋のフチから5cm下部のラインまで加えて沸騰させる。極力薄い濃度で煮込むことが焦げ付き防止等の観点で重要らしい。



沸騰後30分でビタリング用ホップを8g加え、沸騰後90分でアロマ用ホップを7g加えて煮込みは終了である。
使用したホップはハラタウミッテルフリュー。
家にストックしてあったカスケードをドカンとぶち込んだらどうなるかなと妄想もしたが、素人判断で変なことをしてもろくなことがないので素直にアドバンストブルーイングのレシピに従った。



沸騰していた麦汁は無菌状態であるため割りと雑に扱っても問題ないが、イースト投入のためにイーストの発酵に適した温度までこれを冷やす必要がある。その過程で雑菌が繁殖しやすい温度域を経験するため、鍋を積極的に冷やし、危険温度域を早く通過させることが理想となる。

今回は風呂桶で冷却を試みたがぶっちゃけこれが全然冷えない。ステンレスの鍋という低熱伝導体を隔てて30度の水道水を当て続けただけでは冷却性能はたかが知れている。内部の麦汁を撹拌すれば熱伝達率は飛躍的に向上するだろうが、蓋を開ければ則雑菌汚染の可能性が爆上がりしてしまう。

やはり将来的には銅パイプを巻き巻きしてウォートチラーを自作する必要がありそうだ。ウォートチラーを使用する際にはあらかじめ煮沸段階でチラーを鍋に投入しておいて、チラー表面を殺菌してしまうといいらしい。賢いやり方である。



2017/08/10 仕込み2日目


翌朝、麦汁の温度は常温の23.1度まで下がっていた。一晩放置したということで雑菌汚染が怖いが、兎にも角にも作業を進めていくことにする。



麦汁を発酵容器である梅酒瓶に移した。手前においてある小さな瓶はイースト培養用瓶である。底に白いイーストが沈殿しているのがわかる。二日間の増殖期間を経て、かなり量を増やしたようである。よかったよかった。

ただし今回、麦汁移行の際、大鍋の底に沈殿していた大量のオリに気づかず、結構な量を発酵容器に入れてしまったのは大きなミスであった…
アドバンストブルーイングの指南書にもこのオリは極力巻き込まないべきとのアドバイスがあった…
次回は網かサイフォンを使って上澄みだけを回収するような工夫をしたい。



麦汁に培養したヴァイツェンイーストを投入し、エアレーションを行ったら仕込みは完了である。ここまで大変だった…



初期比重を比重計で計ってみる。23.1℃で目盛は1.052を指し示している。温度補正を行うと1.053と妥当な値。
ひとまずマッシングは成功したようである。(マッシングが上手く行っていないと、比重は何もしていない水の値である1.000に近づく)



比重計測に使用した麦汁を試飲してみる。コーンフロスティのような豊かな甘みがある。天然の甘さといった感じだ。
一方でその甘さと独立してホップの苦味が存在しているという印象を受けた。この苦味がどれだけ調和するかが心配である…



仕込みが完了したら後はしばらく酵母に頑張ってもらう。
発酵の最盛期にウォート温度を低めの18度近傍に合わせると、オフフレーバーの発生が抑制され好影響と記されてあったため、上図のようなセットアップをした。

鍋の中に発酵容器を入れ、そこにバスタオルを巻きつける。この鍋に水を張り、毛細管現象で発酵容器全体を水で濡らしておく。この状態で扇風機の風を当て続けると、水の蒸発熱によって発酵容器温度が室温-4℃程度は容易に下げることが出来る
この手法の導入により、エアコンの設定温度を最低にして部屋全体を定常状態18℃にする必要はもうないのである。これで地獄から解放される…






2017/08/27 第1回比重計測

発酵開始から一週間が経過した。発酵容器の様子を見ると、液面表層の泡は殆ど消えており、炭酸ガスの発生も殆ど見られない。
ここいらでちょいと比重を計ってみることにした。


温度補正後の比重は1.0084と、すっかり酵母によってウォート内の糖分が消費されたようである。この値を持って発酵度を計算するとほぼ100%になってしまうため、何かがおかしい気もするが、発酵はひとまずほとんど落ち着いたということで良いだろう。

比重計測の最大のデメリットは計測を行う度にビールが目減りすることであるが、それは逆に捉えれば、比重の変化とともに移り変わる味を確かめる機会を得られるということになる。ということで醸造後、初めての試飲をしてみる。



メスシリンダーからグラスに移し、せっかくなので冷蔵庫でしっかり冷やした後に飲んでみる。
香りは文句なしのヴァイツェンである。バナナ香りがいい感じである。
しかし実際に飲んでみると、うーん、薄い…?
以前のヴァイツェンで経験した強烈な酸味は幸いにも観測されなかったものの、苦味は依然として独立している。

これ大丈夫なんかな…
醸して一週間の若ビールといえど、一抹の不安がよぎる。

前回のヴァイツェンでは一ヶ月間の熟成により苦味と酸味はかなり落ち着きなんとか飲めるレベルに成っていたが、今回もそのような効果で美味しく成ってくれればありがたいのだが。

まぁとにもかくにも瓶詰めするしか無い。



2017/08/29 第3回比重測定


発行終了を見極めるため、翌日再び比重を計測してみた。
温度補正後の値は1.0078。前日の1.0084と比較するとまだ発酵は進展していると捉えることも出来るが、ここまで来ると誤差の範囲である。明日にでもラッキングを行おうと思う。



比重計測後はお待ちかねの試飲タイムであるが、これが前日のそれとは全く違う味わいだった。
香りは前日と同様、爽やかな酸味のある紛れもないヴァイツェン香り。味わいに関して言えば、前日感じた薄さは感じられなかった。苦味についても目立つものはなく、むしろ昨日感じなかったほのかな甘味がある。
甘いビールが好きな自分にとって、これはかなり嬉しい。瓶詰め後の熟成でこれが更に丸くなれば、かなりいい線に行くのではないだろうか。前日の試飲結果は採液位置が異なるからなのだろうか…
何れにせよ、これで懸案事項は大方消えた。明日のラッキングが楽しみである…


さて、

我々巴波醸造| UZUMA BREWING Laboratoryでは、毎回の醸造の度に様々なバリエーションのスタイルを作るように心がけているが、今回もただ10Lヴァイツェンを造るだけで終わらせるつもりはない。



今回の目標は、前回のPrototype Weizenシリーズで失敗したフルーツビールへのリベンジである。
きっかけは、先日大阪の541+で飲んだ箕面ビールの桃ヴァイツェンである。これが見事な完成度で、桃の豊かな甘みと香りが素晴らしかった。これをなんとか自宅で再現したい。基盤となるヴァイツェンの出来は申し分ない。

前回はどういうわけか失敗ヴァイツェンにフルーツジュースを加え、そこにシャンパンイーストを加えた何かを醸造した。結果、味は極めてドライになり、酸味もそのままでよくわからない酸っぱい飲み物が完成したが、今回はしっかりフルーツの甘さと香りを残しつつ、ヴァイツェンとの共存を図った本物のフルーツビールを目指したい。

甘さを残すという観点で、悩んでいたのが瓶内二次発酵によるカーボネーション工程である。自家醸造において炭酸を造るためにはガスボンベによる強制カーボネーションを用いない限りは、瓶内酵母にプライミングシュガーを食わせる瓶内二次発酵に頼るしか無い。

逆に言えば、瓶内に糖分が残っていた場合、酵母はこれをアルコールと二酸化炭素に変えてしまうので、仮にフルーツジュースを投入して瓶内二次発酵をさせ続ければ、糖分は消費されて味はどんどんドライになり、炭酸ガスの強度もアホみたいに強くなり、開栓した瞬間吹き出すようなシロモノが完成してしまう。

結果として、打栓直前に大量の糖分を投入するフルーツビールを造るに当たっては、酵母を完全に取り除くか死滅させることでフルーツ成分が消費されることを防ぎ、炭酸ガスは強制カーボネーションで補う方法しか無いのではないかと考えていた。

しかし、先日、大阪の自家醸造ビアバーでそれについて質問をした所、冷却がポイントであるとのコメントを頂いた。酵母には活動に適した温度があり、逆に言えばその温度域から外すことで酵母の活動を抑制することが出来る。要は瓶内二次発酵で炭酸が充分にできたタイミングで瓶を冷蔵庫に入れてしまえば、酵母の活動は停止し、それ以上の炭酸の発生を防ぐことが出来るというわけである。

以下に作戦を書く。

1.ヴァイツェンにフルーツジュースを7:3の割合で混合(箕面ビールの桃ヴァイツェンの原材料比に準拠)
2.混合液を瓶詰めする。ここで一本だけペットボトルに詰めておく
3.常温で瓶内二次発酵を実施
4.ペットボトルの張りを観測し、充分な炭酸が発生したら全ての瓶を冷蔵庫に格納し、発酵を停止させる

以上のプロセスで炭酸が適切に溶け込んだ、しっかり甘くて香り高いフルーツビールが完成するはずだ。
ということで気合い入れてフルーツジュースを調達した。



福島産のラ・フランスジュースと白桃ジュースである。値段は一本600円ぐらい。高級かよ。
ヴァイツェンのバナナ香りに合いそうな果物としてピックアップした。
後日の混合が楽しみである…



2017/08/31 瓶詰め

ついに瓶詰めの日が来た。


プライミングお砂糖。
ヴァイツェンはやや炭酸が多めにするというセオリーがあるため、投入砂糖量はちょっと多めに設定。
この余剰の砂糖を瓶内酵母が食べることで二酸化炭素が瓶内で発生し、ビールに炭酸が溶け込むということだ。

水を120mlほど加え、煮こんで砂糖を殺菌する。洗った厨みたいな表現であるが、事実なのでしょうがない。


王冠の煮込み

王冠も殺菌のためによく煮込む。

瓶詰め工程としては従来と同様、サイホンによって発酵瓶からポリタンクへ液体を移す。この際、オリを巻き上げないよう注意する。今回はヘーフェヴァイツェンなのである程度沈殿した酵母が入っても問題ないとも思うが。

そしたらポリタンクへ煮沸した砂糖水を加え、あらかじめアルコールで殺菌したお玉を使って撹拌する。
砂糖水はポリタンクへ若ビールを移送する以前にタンクへ移しておくと、わざわざお玉を使って撹拌する手間が省けるので、工程と汚染リスクの低減につながると思った。次からは実行したい。

さて、今回はただ液体を瓶詰めするだけでなく、以前作戦を考えたフルーツビールを構築していく。若ビールとフルーツジュースの比率としては、箕面ビールの桃ヴァイツェンに習い、7:3とした。この比率が吉と出るか凶と出るか。


計量カップにジュースを注ぐ。330mlの瓶に対してその30%は約100mlである。500mlで600円なので、各瓶にそれぞれ120円分の液体が入ったことになる。ジューシーでリッチな味わいになってくれ頼む…




フルーツビールの製造法案の通り、ペットボトルにも同比率で詰めていく。
瓶と同一条件で発酵を進め、このペットボトルがカチカチになればそれが発行完了のサインとなる。そのタイミングですべての瓶を冷蔵庫に入れ、発酵を止める。
理論上は完璧な作戦、果たして成功するだろうか。



ということで、UBP-011 [桃WEIZEN]とUBL-012 [梨WEIZEN]の炭酸ガス発生試験ボトルが完成した。
調子にのってイラストも描いた。
桃のいびつさに悲しくなった。



通常のWeizenもたくさん完成した。前回のUBL-003 [Prototyp Weizen]の結果に習えば飲み頃は二週間ほど先になる…



2017/09/04 試飲

瓶詰めから3日目、常温で二次発酵を進行させていた梨WEIZENおよび桃WEIZENであるが、この時点でもう炭酸強度が十分な状態になっていた。
ということで、どんなもんか、充分に冷蔵庫で冷やした状態で試飲をしてみることにした。
(冷却には過炭酸による吹き出しを防ぐ側面もある


梨WEIZENを試飲してみる。充分に冷やした状態であったが、見事な泡立ちである。2, 3回に分けなければ泡がグラスから溢れてしまう。
泡の様子は極めて濃密でクリーミー。なかなか消えることはない。
これは期待できる。



飲んでみた。これはすごい。
甘みのジューシーさが半端ではない。人工甘味料を使ったケチくさい飲み物なんて飲んでるやつが哀れになる。すごいぞこれは。
しかし面白いことに味がよくわからない。ラ・フランスジュースを使ったはずなのだが、洋梨の風味はしない。
「Something めっちゃ幸せに甘い 何か」が完成した。

ただ問題点として、こいつは甘すぎる。
なにせ今回使用したラ・フランスジュースには100ml中に砂糖が15gも入っているのである。コーラの砂糖含有量は100ml辺り11g程度なので、それを凌駕する糖度である。
箕面ビールの例を参考にビールとジュースの比率は7:3としたが、8:2ぐらいで良いのかもしれない。

しかしながら強い甘みを除けば確実に美味しい液体だ。これはすごいぞ。

強烈に甘いラ・フランスジュースでこの結果が得られたなら、糖度は2/3の桃WEIZENは約束された勝利なのでは?
そう早合点した私はIllustratorで文字組みをしていた…




UBL-011 [桃WEIZEN] 特装版爆誕

調子に乗ってイケてるラベルを新設した。ここまでこだわれるのが自家醸造なのだ。
IBUの値については結構適当である。(標準のヴァイツェンレシピに記載されていたα酸量をジュースの投入量を考慮して割り引いて算出した)



もちろん梨WEIZENのラベルも作った。イケてる。
そして中央に鎮座するのは超期待大の桃WEIZENである。

恐る恐る飲んでみる。


こいつはヤベーやつだ。
ウマい、うますぎる。完成度が高すぎる。なんだこれ。今まで飲んできたビールで一番うまいぞ!?

炭酸強度はやや強めで爽快感があり、泡は梨WEIZENと同じく極めてクリーミー。
香りは見事にフレッシュな桃の香り。丸ごとの桃をカットして口に運んだときの香りがそこにある。
味はもう完璧にピーチビールだ。ジューシーでリッチな桃の甘みがたまらん。ヴァイツェン特有のバナナ香もマッチしている。
そして特筆すべきは爽やかな桃の酸味である。桃の酸味があることで甘さに違和感が無く、飲み物としてバランスが取れている。
やっぱりフルーツビールで欠かせない要素は酸味やったんや…




今回の桃WeizenのベースとなったUBL-010[Authentisch WEIZEN]も飲んでみよう。
香りは強烈なバナナ香。バナナジュースと言われても信じそうなレベルだ。
個人的にバナナ感が強いヴァイツェンは好きなので問題なしだ。
炭酸の量は強すぎずちょうどよい。細かく弾ける炭酸はスムーズで心地よい。
味は見事にヴァイツェンらしいジューシーな甘さだ。過去にキット缶と乾燥酵母で製作したUBL-003とは雲泥の差だ。これはウマイ。
ただし、UBL-003の時に感じられた不快な「渋みと酸味と苦味」は若干だが残っている。しかし、これらの不快感はベースの旨さに比べれば充分許容できるレベルにある。前回のUBL-003がそうであったように、これらの要素は二週間ほどの熟成により消失することが分かっている。あと一週間後にでも飲んだときの味の変化が楽しみだ。

少なくとも前回のUBL-003[Prototyp Weizen]からは世界が変わったと断言することが出来る。
すごいぞフルマッシング、液体酵母。



2017/09/17 Authentisch Weizenの試飲

見事に上手く行ったAuthentisch Weizenシリーズであるが、ボトリングから二週間以上が経過し、問題点も明らかになってきた。



梨Weizenと桃Weizenの炭酸強度が高まりすぎて、全くビールの体を成していないである。
なんだこれは、チェコのミルクビールかよ。

当初の目論見だと、冷蔵庫に瓶を入れている限りは酵母による発酵は停止し、炭酸強度の増大も避けられると考えていた。
だがしかし、現実にはそうもいかず、酵母は冷蔵庫内の低温環境でもゆっくりと発酵を続け、素晴らしい量の炭酸を作り続けていたのである。酵母の力を甘く観ていた。

こうなると完璧なフルーツビールを造る工法は一つしか無い。それはビールの熱処理である。
熱処理と聞けばサッポロラガーやクラシックラガーなどがすぐ思い浮かぶが、要するにビールの温度を一度上げ、殺菌を行うことでそれ以上の発酵を止めるということだ。

大手ビールは時間経過や輸送時の温度変化によるビール品質の変化を防止する観点で、ビール瓶内の酵母を失活ないし最初から除去してしまっている。
日本で主流となった生ビールは後者の酵母を完全にフィルターで除去した後のボトリングであり、それが流行る以前はビールを熱処理することで酵母を完全に殺してからボトリングをする手法がメジャーであった。
この熱処理を自宅で行えば、任意のタイミングで完璧に発酵を停止させることが出来る。熱処理に必要な温度は60℃程度とされており、充分な炭酸が得られたタイミングで瓶を鍋に放り込み、そのまま湯煎すれば完璧に動作しそうだ。

そんな面倒なことしなくてもビアカクテルとして開栓後にジュースと混ぜればいいじゃないかという声も聞こえてきそうだが、それは無粋である。
打栓をして、手に取れる瓶入りのフルーツビールという作品を作ること自体にロマンがあるのだ。



一方でUBL-010 Authentisch Weizenはなかなかバッチリの出来だ。発酵時に鮮烈に感じられたバナナ香はやや弱まってきたものの、味が丸くなり、雑味などの角が取れたように思える。

しかし要改善点もある。
それは炭酸強度が強すぎるということだ。Weizenのレシピを見てみると、どのレシピにも炭酸強度を通常のエールよりも強めにするとオリジナルに忠実になると書かれている。しかし、それは私の好みには合わないようだ。今度からは通常量のプライミングシュガーを使用したい。

しかし逆に言えば文句はそれぐらいだ。冬になったらパーシャルマッシングでWeizen bockを仕込んでみたいものである。